バンコクから直行便が就航している都市を見ていると、ウズベキスタン・タシケントを発見しました。
2024年5月頃、ウズベキスタンの首都タシケントと古都サマルカンドを訪れました。
サマルカンドといえば、史料では紀元前から街の存在が記録されており、シルクロードの要所でもあった歴史ある古都。12世紀にはモンゴル民族に制圧されて廃墟となったそうですが、14世紀にはティムールによってイスラム都市として復興し、イスラム文化が華開いたそうです。
青色の装飾が美しいイスラム建築たちが溢れ、青の都と呼ばれており、2001年には世界遺産に登録されています。
世界遺産である建築物たちは、どれもため息のでる美しさで、人間の知恵や技術に感動しました。
首都タシケントの様子はこちらに記録しています。よければ併せてご覧ください。

アクセス
首都タシケントからサマルカンドまでは、飛行機、高速鉄道、バス、タクシーで移動できるようです。
飛行機は、就航便が少なく、ちょうどよい時間帯が見つからず、その他の手段で一番楽そうだった高速鉄道で移動することにしました。
予約
タシケントから地方都市へは、スペイン製の高速鉄道が走っています。
座席は、ビジネスクラスとエコノミークラスがあります(その他、運航便によってはVIP席もあるようです)。
わたしは、タシケント・サマルカンド間を往路、復路ともに特急アフラシヨブ(Afrasiyob)号のビジネスクラスで移動しました。2時間半ほどの旅です。
公式サイトから予約しようと思ったのですが、デフォルト言語がウズベク語・ロシア語な上、挙動が悪く早々に諦めて笑、(割高にはなりますが)ウズベクトラベルさんに予約をお願いしました。
ウズベキスタンの鉄道手配について – ウズベクフレンズ: 【タイ国外旅行】ウズベキスタン 青の都サマルカンド 観光地・ツアー・ホテル60日前から予約可能です。観光シーズンである春と秋は、早めに売り切れてしまうとのことでした。
チケットは、ウズベキスタン到着日に宿泊するホテルまで届けてもらいました。そこでUSD現金でチケット代をお支払いしました。
日本語を話せる現地人スタッフさんが来てくれるのですが、タシケント内の観光地まで送ってもらったり、LINEを交換しておすすめのレストランを教えてくれたり、とても親切でした。
乗車方法
紙で印刷されたチケットを持って行きます。
駅の入り口で保安検査があり、荷物をX線に通したりします。特に何か取り上げられたりはしませんでした。

中に入ってからは特にチェックなどはなく、チケットを見せて乗車できました。
駅には、数軒のカフェがあり、揚げパンを買ってみました(ピロシキみたいで激うま)。



注意したいのが、ウズベキスタンの高速鉄道は、定刻前に出発することです。笑
私は、往復ともに5〜10分前くらいに出発しました。
保安検査もあるので、少なくとも15分前くらいに駅に着いておくことをおすすめします。


車内の様子
ビジネスクラスの座席は、(席は回転しませんが)まさに東海道新幹線のような感じで快適でした。
車両の中央にテーブルがあり、そこを境に進行方向と逆向きの席があります。
車内では、無料のスナックとドリンクもサーブされます。鉄道会社のマークがついており、とってもかわいいです。この他、有料ですがアイスやデザートの車内販売もありました。


ほぼ定刻に到着し、とても快適な旅でした。
乗合バスよりは高いですが、タクシーより安く、フライトより柔軟なタイムスケジュールが組めるのでおすすめできます。
観光地
サマルカンドで世界遺産に登録されてる建築物は必見です。
世界遺産がある新市街エリアはコンパクトにまとまっており、歩いて巡ることもできます。
それぞれの詳しいバックグラウンドなどは、ガイドブックやWebサイトをご覧ください。笑
思い出記録として写真を貼っておきたいと思います。
グーリ・アムール廟
ホテルから近かったので、最初に訪れました。
他の建築物ほど大きくはありませんが、美しい内装にため息でした。


レギスタン広場と3つのマドラサ
青が鮮やかに見える朝昼はもちろん、夕暮れから夜にかけてもライトアップも相まって美しかったです。
日本語を話せるウズベク人の方に話しかけられて、しばらく世間話したのもいい思い出です。


ビビハニムモスク
とにかく大きい。14世紀に建てられ廃墟となっていましたが、20世紀に新たに造られたそうです。

シャーヒズィンダ廟群
お墓とは思えない美しさです。まだ作りかけ、飾りかけの場所もあり、これからも使われていくのだと思います。



ウルグベク天文台
15世紀にウルグベクさんによって造られた、中世有数の天文台。20世紀に地下部分が発掘されたそう。


シヨブバザール
野菜、ナン、スパイス、陶器、スザニなど、なんでもござれ。観光客だけでなく地元の方も買い物にきており、生活を垣間見れるようできゅん。



ツアー
サマルカンドは丸3日滞在する予定にしており、余裕があったので、事前に観光の予定はあまり立てず、行ってみて考えることにしていました。
現地についてまず訪れてみたのが、Samarkand Tourist Information です(シヨブバザール近くにもインフォメーションセンターがあるのですが、そこではないのでご注意ください)。
ここは、サマルカンド大学の外国語専攻の学生さんたちが運営しており、学生さんたちがガイドとして、日本語または英語で観光地を案内してくれます。
我々は、当日申し込むことができた①サマルカンド ナン作りツアー、②旧市街のモスク&シナゴークツアーに参加しました。
ブハラやヒヴァなど遠出するツアーは、車や電車の手配が間に合わず、やはり当日予約は難しかったです(当たり前笑)。
InstagramのDMで事前予約できるそうです。
ツアー代はドルで記載されており、ドルorスムの現金支払いになります。人数によって金額が変動するので、申込時より当日の方が人数が多くなった場合は、差額を返金してもらえます。
①サマルカンド ナン作り見学ツアー
世界遺産が並ぶタシケント通りから車で10分ほどのところにあるナン工房に見学にいきました。
おうちに釜があり、ご家族でナンを作り、市場に売りに行っているそうです。
サマルカンドで一般的なおうちやご家族の様子も垣間見ることができました。
ウズベキスタンでは、地方によってナンのスタイルが違うそうです。
サマルカンドのナンは、大きくふかふかなタイプでした。サマルカンドの美味しい空気とお水でできた、絶品ナンでした。
私が参加したのは午前中のツアーで、すでに成形されたパンを焼いていく作業を見ることができました。

パンの表面には、チェキチという道具で描かれた模様が入っています(空気を抜く役割もあります)。
かわいいぃ。そしてなんて細かい作業なの。


そしてそして焼いていく作業は、想像していた以上に体力勝負でした。
まず、薪で火を起こすところからはじまり、ちょうどいい火加減に調整し、その後は職人さん自身が半分釜に入りながら、壁にナンを張り付けていくのです。これを毎日やるなんてすごすぎる。


途中で焼き加減を見ながら、30分ほど(だったかな?)焼いて完成です。
ツアー参加者用に、小さく焼いてくれたナンをその場でいただきました。
ナンは、両手で割って、お水につけながら食べるそうです。小麦とお塩のシンプルな味で、とってもおいしかったです。
焼きたてのナンを食べられるだけでも、参加してよかったです。笑
2024年5月現在、ツアー代金は参加人数によって、20〜38ドル/人でした。
午後も参加すると、ナンの生地を作り成形する工程も見学できるそうです。
ちなみに、バザールでは各家庭で作ったナンが売られています。
少しずつ表面のデザインが違ったり、日本でいうキャラ弁じゃないですが、デコナン、みたいはものも売られていて、食べ応えだけでなく見応えがありました。
②旧市街のモスク&シナゴークツアー
サマルカンドは、世界遺産がある区域が新市街、それ以外が旧市街と言われています。
逆なことが多いと思いますが、サマルカンドの歴史の深さを感じさせることの1つでした。
このツアーでは、インフォメーションセンターから徒歩10〜15分圏内の場所にある、イスラム教のモスク、そしてユダヤ教のシナゴークを含む、旧市街の文化や生活を、お散歩しながら垣間見ることができました。


たまたまナン作りの工房にも寄ることができ、①のツアーで見たものとは少し違うスタイルのナン作りの様子を見ることができました。
地元の方がたくさん集まる場所にもなっており、みなさんの会話やジョークを聞きながら(意味はわかりませんが、サムライって言ってた笑)一緒に時間を過ごすことができ楽しかったです。

2024年5月現在、ツアー代金は参加人数によって、20〜33ドル/人でした。
ホテル
サマルカンドでは、Movenpick Hotel Samarkandに宿泊しました。
サマルカンドで最大級のホテルで、ツアー客も宿泊するようでした。私が訪れた際は、欧米人の方が多かったです。

お部屋は、ベッドの周りでスーツケースを開くと歩きづらくなってしまうほどの広さで、そこまで広くはありませんが、ベッドはふかふかで、バスルームにはバスタブもあり、水圧・水温も問題なく、快適に過ごせました。
(ですが、なぜかお部屋内の写真がありません。。快適に過ごせたことだけお伝えさせてください。。笑)
朝ごはん付きにしましたが、ウズベク料理からインターナショナルなものまで、いろんな種類がありおいしかったです。




徒歩圏内に、グーリ・アミール廟やレギスタン広場などの世界遺産のほか、レストランやカフェ、公園もあり、ロケーションはばっちりでした。

憧れていた古都サマルカンドは、期待通り美しいサマルカンドブルーにあふれる場所でした。
しかし、現在残っている世界遺産の中で古いものは、14世紀に建てられたものですが、20世紀に修復されたものだそうです。
思っていたより新しいと思いましたが、世界遺産のエリアが新市街で、それ以外が旧市街と呼ばれており納得でした。
サマルカンドはこじんまりした街なので、丸3日滞在のスケジュールですと、やや時間を持て余すかもしれません。笑
事前にツアーを計画するか、ブハラやヒヴァなどの別の街へ訪れる予定を入れるのもいいと思います。
サマルカンドに限らずタシケントでもですが、親切で優しい人にたくさん出会いました。
初めての中央アジアでしたが、ごはんも美味しく、とてもお気に入りの場所になりました。
次回は、サマルカンドで行ってよかったレストランについて記録していきます。